
2025年12月12日~13日、出雲市を中心に「2025しまね自治研集会」を開催し、県内の各単組組合員や組織内議員など約180人が参加しました。
自治研集会は、地域課題の解決や自治体職員の役割について学び、活力ある地域づくりにつなげることを目的として開催しています。
基調提起・基調講演
初日の基調提起では、県本部の高橋副委員長が「私たちは公共サービスの担い手、地域住民、自治労組合員という3つの顔を持っている。その視点で地域や職場の課題に向き合い、話し合いを通じて解決につなげていく自治研活動を活性化させるきっかけとなる集会にしたい」と呼びかけました。

基調講演では、九州大学大学院法学研究院の嶋田暁文教授が「これからの自治体と自治体職員に求められること」と題して講演を行いました。嶋田教授は、将来のあるべき姿を思い描き、そこから現在の取り組みを考える「バックキャスト思考」の重要性を提起し、長期的な視点と使命感を持って地域課題に向き合う必要性を訴えました。
自治研活動の実践報告

広島県職員連合の日高中央執行委員長からは、地域課題解決に向けた現地調査や住民との意見交換、政策提言などの自治研活動の取り組みが報告され、自治研活動が人材育成にもつながることが紹介されました。

自治労福井県本部の橋本自治研中央推進委員から自治研活動の取り組み事例が紹介され、2026年10月に福井県で開催される「地方自治研究全国集会」のPRが行われました。
4つの分科会で地域課題を議論
2日目は、4つの分科会に分かれて講演やグループワークを行い、地域課題について議論を深めました。
第1分科会 中山間地域の地域づくり

持続可能な地域社会総合研究所の藤山浩所長が講演を行い、中山間地域の人口減少の現状や課題について説明しました。
また、雲南市地域振興課の大谷吾郎さん、出雲市中山間地域振興室の和田慎一さんから地域づくりの取り組みが紹介され、参加者は地域住民との関わり方などについて意見交換を行いました。
第2分科会 地域での医療・介護・子育てを考える
「躍動と安らぎの里づくり鍋山」代表の秦美幸さんから、雲南市鍋山地区における地域自主組織の取り組みが紹介されました。
また、島根県助産師会の川島由紀江さん、阪口和枝さんから助産師会の活動や育児介護休業制度について報告があり、地域で支え合う取り組みについて学びました。

第3分科会 地方自治体での働き方を考える

株式会社BeOne代表取締役の丹羽野真也さんによる講演とワークショップが行われました。自治体職員の働き方や仕事のやりがい、職場の課題について意見交換を行い、働き続けられる職場づくりに向けた労働組合の役割について共有しました。
第4分科会 木次線利用の取り組みと地域交通のあり方
木次線に乗車するフィールドワークを実施し、雲南市観光ガイドの宇田川一徳さんから木次線の歴史や利活用の取り組みについて講演を受けました。
参加者からは「地域交通の現状を理解することができた」などの声があり、地域公共交通の課題について理解を深めました。

自治研レポート表彰
「2025しまね自治研集会」では、県内の各単組から23本の自治研レポートが提出され、優れた研究に対する表彰が行われました。


最優秀賞
江津市職 植田 圭介さん

「人口減少対策・小学生激減~『変わらざるを得ない』から考える持続可能なまちづくり」
優秀賞
邑南町職青年部
「青年部で考える業務負担軽減への取り組み~若手職員の疑問を集約したFAQづくり」
江津市職
「地域医療に向き合うための自治研活動~今から、ここから、自分から」
益田市職
「戦後80年、戦争の実相をどう継承していくのか~労働組合における地道な反戦・反核・平和運動の継続を」
審査員特別賞
吉賀町職
「地域の環境美化活動を通じて人口減少社会に立ち向かう取り組み」
自治労島根県本部は、自治研活動を通じて地域課題の解決と自治体職員の役割を考え、今後も活力ある地域づくりに取り組んでいきます。